南海トラフ地震警戒情報

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北海道東方沖の地震(M5.6)について解説


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北海道東方沖で中規模地震発生


11月23日22時頃、北海道東方沖の深さ40km付近を震源とするマグニチュード5.6の中規模地震が発生しました。


この地震により根室市では最大震度3を観測しています。



この領域はかなり広範囲で大きな地殻変動の異常が観測されており、


北海道沖のプレート運動による歪みで北海道南部の領域が広範囲で動いていることが考えられていました。


現在でも大きな地殻変動は続いていますが、この力の変化によって海域を含む北海道南部の広い範囲で地震活動が頻発していました。



そこで強い応力変化が生じる可能性のあるM5.6という中規模地震が北海道東方沖で発生しました。


これが前震なのか?


それとも今後誘発地震が発生するのか?


というのはこれまで通り確率論的にしか説明ができませんので、可能性は十分にあるので注意してください。としか言えません。



なので今回は同領域で大きな地震が発生した場合に、


どのような地震が発生するのか?


どれほどの規模で、どのような被害が考えられるのか?


という点に着目して、解説していきたいと思います。



万が一大きな地震が誘発された場合、どのような地震が発生するのか?


まず、今回発生した震源で想定されている地震について、地震調査研究推進本部による評価を見てみましょう。


今回の震源の周辺で評価されている地震は2つあります。


1つは「根室沖で発生するプレート間地震」


2つ目は「色丹島沖及び択捉島沖のプレート間地震」です。



根室沖では、今後30年以内に80%の確率で最大M8.5の地震が想定されています。


そして色丹島沖及び択捉島沖では、今後30年以内に60%の確率で同じく最大M8.5の地震が想定されています。



相当高い確率で、しかもかなり規模の大きな巨大地震が想定されています。


しかし、両地震はプレート間地震であってある程度周期的に発生するものであると考えられるため、直ちに誘発される可能性は低いと考えられます。


ただ、例外的に東北地方太平洋沖地震による大規模な地殻変動による影響で発生間隔が大幅に短縮されている可能性も否定できないため、必ずしも安心とは言えません。



一番心配なのが、地震本部で「ひとまわり小さいプレート間地震」として評価されている地震で、


今後30年以内に発生する確率は90%、発生間隔がわずか13~14年程度、


さらに前回の活動から約29年も経過しているのです。


政府が評価する発生周期を2週回ってもなお、まだ発生していない、繰り返し発生する準周期的なプレート間地震が今回発生した震源周辺に存在しているということです。


それがこのM5.6の地震が引き起こす応力変化によって誘発される可能性があるとも言えます。



北海道東方沖の歴史地震


同領域で発生した歴史地震としては、1994年の10月に発生したM8.2の北海道東方沖地震があります。


まず、そこで考え得る最悪のケースを予想し対策を講じることを「想定」といいます。


ここでは最大マグニチュード8.5の地震が考えられているため、この地震記録は対策を講じるためには参考になる資料の一つです。



観測された震度は当時の震度計で6を記録したとありますので、おそらくM8.5を想定すると震度7を観測することは間違いでしょう。


このときに最も被害が大きかったのは釧路市でした。


被害の種類としては、
・家屋の倒壊
・液状化現象
・道路損壊
・崖崩れ
・津波による浸水
等が生じました。


この地震では択捉島に津波が襲い、11人の犠牲者を出し、1万人近くの人々がロシアに移住を余儀なくされました。


また、地震動は太平洋プレートを広範囲に伝播し、遠く離れた東京や静岡でも震度3の揺れを観測しています。



ちなみに北海道沖で発生する最大級の地震は、東北地方太平洋沖地震に匹敵するマグニチュード9クラスの超巨大地震で、その発生は東日本大震災の発生によってさらに切迫していると指摘されています。


いずれにしても北海道沖の領域は地震大国の日本でも特に地震活動の活発な場所であるということは知識として頭にいれ、しっかり備えておくことが重要です。