南海トラフ地震警戒情報

Twitterにて減災活動、情報発信を行っています。@T1ZEg2jynaj9lQ7


火山性地震の変化を捉えることで火山が噴火する「時期」と「場所」がわかる!


f:id:tsukasa-fp:20190803045724j:plain


火山活動が活発になってくると、気象庁から噴火に関する情報が発表されます。


火山活動が活発になっていますので、十分に注意してください。という警告がテレビやラジオから流れたことを一度は聞いたことがあるかと思います。


このような情報は、火山の地下の状態をあらゆる手法で観測することによって得られるものです。



火山の噴火予知は、地震予知と比べると部分的にはすでに実用段階にあります。


今回は噴火の予知に重要な「火山性地震」について詳しく見ていきたいと思います。




高周波地震


噴火とは、マグマが地下から地表へ噴き出すことです。


圧力の高まったマグマは火道を上昇するのですが、このときに地震が発生します。



マグマの通路である火道は、ストローのようにいつも穴が空いているわけではありません。


たいていは、前回の噴火のときに火道を通過したマグマの残りが冷え固まって火道を埋めています



そして、次の噴火が起きるときにはマグマはこの冷え固まった岩石を割って無理やり上がってきます


このときの岩石破壊によって、火道の周辺で小さな地震が発生するのです。



このような、地下の岩石をバリバリと割るような地震を「高周波地震」と呼び、私たちが日ごろ経験するような地震もこれと同じ種類の地震です。


高周波とは振動数が多い波のことで、人の体にも感じられる地震なので「有感地震」ともいわれています。



このような地震を火山の周辺で観測することで、噴火の予知が行われます。


高周波地震はまず、地下10キロメートルほどのマグマだまり周辺で岩石が割れて起きます。


つまり火道の入り口を塞いでいる岩石が割れるこで、火山性の高周波地震の活動が開始するのです。



その後、マグマの先端が岩石を割りながらゆっくりと上昇していくとともに、地震が発生する位置は次第に浅くなっていきます


こうした地震の観測を行うことで、マグマの上昇する様子を捉えるのです。



低周波地震


2000年の秋に、富士山の地下で地震が頻発したことがあります。


この地震の原因は、富士山の地下15キロメートル付近にある流体が揺れたためだと言われています。



その下の深さ20キロメートル付近には高温のマグマだまりが存在しているのですが、その流体というのはマグマではありません。


火道やマグマだまりにある水や二酸化炭素などの気体や液体が、地下深くの高い圧力下で存在する状態で振動しているときに地震が起きたと推測されているのです。



このような地震は船の上にいるような、ゆっくりとした揺れになります。


これを「低周波地震」といいます。



低周波地震は先ほどの高周波地震と正反対で、振動数が少なく、人体には感じられないほどきわめて微弱な揺れです。



マグマ活動の初期段階では、この低周波地震が先に発生します。


つまり、「休止期」が終了したサインという捉え方もできるため、噴火予知では非常に重要になります。



火山性微動


火山で観測される地震には「火山性微動」というものもあります。


これは火山の周辺だけで観測され、人には感じられないほど小さな地震です。



また、揺れの始まりと終わりがはっきりせず、短いものは数秒、長くなると数週間も続くことがあります。



火山性微動は、火道の中でマグマや火山ガスが上昇するときに起こると考えられています。


このとき火山の下で地下水やガスが震動することで地震が起きるのです。



火山性微動が頻繁に観測されると、それから数日、短くて数時間で噴火につながることが多いです。


そのため火山性微動は噴火の「直前予測」の重要な手掛かりとなります。





高周波地震低周波地震火山性微動、これら3つの火山性地震の観測データから噴火の時期と場所をある程度予測することができるのです。



まず地下の深いところで、水などの液体がゆっくりと振動する低周波地震が観測されます。


次に、マグマが地上へ向けて上昇し始めると、火道を塞いでいる岩石を無理やり破壊することで、高周波地震が起きます。


その後、噴火が近づくと比較的浅いところで細かく揺れる火山性微動が観測されます。



こうした変化を多数の地震計を使って捉えることで、火山の直下でマグマがいつ地上に上がってくるのかをある程度予測することができるのです。