南海トラフ地震警戒情報

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地震が起こると、どのようにして噴火が誘発されるのか?噴火の3つのモデル!

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活火山が噴火するしくみ


噴火とは、活火山の地下のマグマが地上に出てくる現象のことをいいます。


地表から10キロメートルほど下には、高温で液体のマグマがたまっている空間があります。


こうした場所は「マグマだまり」と呼ばれており、一般的に丸い袋のような球状の形に描かれることが多いです。



多くの活火山の下で、閉じた球状のマグマだまりが存在していることが、地震波の観測などによって確かめられています。



基本的には、ここから何らかのきっかけによってマグマが地表まで上昇することで、噴火が起こるのです。



マグマがマグマだまりから地上へ噴出するには、3つのモデルがあります。


この3つのモデルとはどのようなものなのか。


それを今回は紹介したいと思います。



①マグマが絞り出される


マグマが噴出する1番目のモデルは、外から圧力がかかってマグマが絞り出されるという仕組みです。



マヨネーズのチューブを押すと中身が絞り出されてくるように、マグマだまりに対して周囲から圧力が加わったとき、


液体のマグマが絞り出されて上へ向かって動き出すのです。



マグマだまりの上には、細い管が地表まで伸びています。


これはいわゆるマグマが上昇するための通路で、火道(かどう)と呼ばれています。


火道は過去に何回も火山が噴火した際に、マグマがそのつどそこを通ったことを示しています。



火山が活動を休止している期間には、冷えたマグマがこの火道をふさいでいます。


しかし、噴火が始まると再び火道がこじあけられるのです。



たとえば、マグマだまりの中の圧力が一定以上になるとマグマが上に出ようとします。


このとき、以前使った通路を通る方が、新しく通路を開けるよりもエネルギーが少なくて済むため、マグマは同じ火道を通ろうとします。


そして火道を通ったマグマが地上に出たところが「火口(かこう)」となります。


このようにして地下のマグマは、何十万年もの長い間、同じ火道、火口を使って繰り返し噴火しているのです。



②マグマが増加する


2番目のモデルは、マグマだまりの下についている管からマグマが供給されるというケースです。



多くの火山では、噴火の休止期にも下からゆっくりとマグマが注入されています。


そしてマグマだまりに入る限界を超えたとき、閉じ込められていた液体は圧力の低いところを求めて、ゆっくりと上へ移動します。


これによって噴火が始まるのです。



実際に、噴火が起きる前にはマグマだまりが膨らみ始めます。


ある程度まで膨らむとマグマは火道を上昇していきます。



その後、噴火が続いてある程度のマグマがでるとマグマを上に押しやる力がなくなります。


こうなると噴火はいったん停止します。



一方、噴火を休んでいるときにも、下からは徐々にマグマが供給されています。


そのため、しばらく時間がたつと再び次の噴火が始まります。



③マグマが泡立つ


3つ目のモデルは、マグマが泡立つことによって起きる噴火です。



マグマの中には、水が約5%ほど溶け込んでいます。


つまり、マグマだまりの中を満たす高温の液体の20分の1くらいは水なのです。


水というとイメージがしにくいかもしれませんが、具体的にいうと、常温の水ではなく高温・高圧でイオン化した状態の水がマグマに溶け込んでいる状態にあります。



ある時、この水が泡立って気体の水蒸気になります。


水は水蒸気になると体積が1000倍ほどに増えます。


マグマの中に水蒸気の泡がたくさん発生すると、液体マグマ全体が泡立つ前よりも膨張します。


したがってマグマ全体の密度が下がって浮力が大きくなり、マグマは上昇し始め、噴火が起こるのです。



地震によって誘発される噴火


マグマが泡立ち始めるのは、外部から何らかのきっかけが与えられた場合です。


その要因の一つが「地震」です。



マグマだまりが大きな地震の揺れによって、揺さぶられることでマグマが泡立ち、上昇していきます。


そして、上昇するとさらに泡立つという現象が連鎖的に起きます。


こうして地震によって噴火が誘発されるのです。



このように3つの物理モデルを見てみると、いずれにしても噴火においてはマグマだまりにおけるマグマの動向がポイントとなることがわかります。


しかし、地下のマグマが噴火に至るまでにはいくつものプロセスがあり、


まったく予想外の動きをすることもあります。


このような、まだまだ解明しなければならない宿題が火山学者達にはたくさん残されているのです。