南海トラフ地震警戒情報

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富士山が噴火した際に考えられる3つの噴火タイプとは!

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3つの噴火タイプ


富士山が噴火を起こす場合、異なる3つの状況が考えられますが、それは、噴火のタイプによって決まってきます。



火山の噴火はいくつかのタイプに分類されていて、富士山で起こり得る噴火タイプとしては、ブルカノ式噴火ストロンボリ式噴火プリニー式噴火などがあります。



ブルカノ式噴火は、浅間山や桜島と同じように、比較的小規模の噴火によって噴石が飛ぶ噴火タイプで、


ストロンボリ式噴火は、山頂の北西と南東にある側火口からマグマのしぶきを断続的に噴き出すタイプ


プリニー式噴火は、もっと大規模の噴火にともなって噴石や火山灰が広域に降り積もり、火砕流などを引き起こすタイプの噴火のことをいいます。



ではこれらの噴火タイプがそれぞれどのようなものなのかを詳しく見ていきましょう。



ブルカノ式噴火


ブルカノ式噴火とは、火口から噴石や火山弾や火山灰を勢いよく噴出するタイプの噴火です。


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突然、火口から岩石が飛び出すので、危険性の高い噴火といえます。


また、爆発にともなって空振(くうしん)が発生し、山に面した窓ガラスが割れることもあります。



ブルカノ式噴火で放出される噴石には、角ばったものが多くあります。


そして火口の中に溶けたマグマが存在しているときには、火山弾が飛散します。



火口から4~5キロメートルの範囲では、大きめの噴石や火山弾が数多く降り、落下地点には大きな穴が生じることが多いです。


また、風の影響によって、ときには火口から5キロメートルの範囲を超えて降ってくることもあるため十分に注意が必要です。



ブルカノ式噴火は、マグマに溶けているガスの圧力が高まって、突如爆発を起こすことによって発生します。


また、噴石の放出とともに火山灰を含んだ灰黒色(かいこくしょく)の噴煙が空高く上がります。


ブルカノ式噴火で放出される火山灰を顕微鏡で拡大してみると、岩石を細かく砕いた破片状の形が見えます。


ブルカノ式噴火では、以前からあった火道(かどう)を埋めていた古い溶岩の破片も火山灰に含まれるのです。


それに加えて、噴火の始まる直前には、火道の隙間を新しいマグマが充填(じゅうてん)するという現象が起こるので、火口直下の火道まで上昇して冷え固まったマグマが、新たに砕かれて飛ばされます。



また、この噴火の火山灰の中には、赤くなった溶岩の微細な破片などが多く含まれています。


これらは、火山灰がまだ高温のうちに火口で空気に触れて酸化したため、赤く変わったものです。



さらに、火道を上がってくる途中で軽石状に発砲しはじめたマグマの爆発の力で粉々になったものが火山灰として放出されることもあります。



このようにブルカノ式噴火の火山灰には、様々な成因のものが混在しており、すべてが一緒になって火口から放出されるのです。



一般的に、ブルカノ式噴火は連続的には起きず、噴石や火山灰を放出したらしばらく休み、数分から数時間の間をおいて爆発を繰り返すことが多いです。


日本に最も多い安山岩マグマの粘性が、爆発を起こしやすいため、日本ではブルカノ式噴火はかなり頻繁に起きます。



ストロンボリ式噴火


高温のマグマが噴水のように空高く上がり、弧を描いて火口の近くに落ちる噴火タイプをストロンボリ式噴火といいます。


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これは、粘性の小さい玄武岩のマグマ噴火によって起こります。


イタリアのストロンボリ火山の噴火にちなんで「ストロンボリ式噴火」と名付けられました。



この火山には頂上に3つの火口があり、10分程度の間隔で小規模の噴火が絶えず起きています。


何千年にもわたってこのような噴火活動が続いていて、いまも夜には花火のような美しい光景が見られます。



このように短い間隔でマグマのしぶきや固まりかけたマグマが高く上がり、放物線を描いてゆっくりと落ちる現象は「溶岩噴泉」とも呼ばれます。



規模が大きな噴泉が起こると、マグマは火口底を飛び出して上空数百メートルまで上がります。


まれに火山弾が火口から1キロメートルも飛ぶことがあります。



また、溶岩噴泉のあとには溶岩が流れ出すこともあります。


この溶岩は粘性が小さく、流れが速いため、麓にまで到達します。


しかし、爆発的な噴火ではないので、ほかの噴火タイプと比較すると安全に進行するため、周囲に被害を及ぼすということはあまり考えられません。



また、ストロンボリ式噴火は火砕丘(かさいきゅう)を形成することがあります。


火砕丘とは、スコリアと呼ばれる黒っぽい軽石や火山灰が降り積もって小さな山をつくったものです。



富士山の山麓(さんろく)にはこの火砕丘が点在しています。


火砕丘が形成されるのは、側火口の下にある板状の火道が地表に達し、割れ目からマグマが地上に噴出した場所です。


マグマの噴出量が増えると、火口のまわりにできた火砕丘を壊して溶岩が流れ出ることがあります。



富士山では麓に何万人もの住民をかかえる居住地と牧畜・農耕地があるため、溶岩が流れ出すとかなりの経済的な被害が予想されます。



プリニー式噴火


プリニー式噴火は、噴煙が何万メートルも高く上がる大規模な噴火です。


噴煙とともに空高く巻き上げられた軽石や火山灰は、いずれ地上に降り注ぎます。


噴煙柱の風下側で大量の降下火砕物を堆積させるのがこのタイプの特徴です。


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プリニー式噴火では、噴煙柱はキノコ雲を作りながら短時間で上昇します。


その結果、上空約10キロメートルで対流圏を突き抜けて、その上部にある成層圏に達することもあります。



成層圏に入った火山灰は、日本の上空では強い偏西風によって東へ流され、何百メートルも遠方に降灰します。


また、細かい火山灰だと地球を周回することもあります。



大規模なプリニー式噴火が起きると、火山灰に伴う硫酸の微粒子に特定の波長の光が吸収され、夕焼けの空が赤くなるという現象が見られます。



このタイプの噴火では「火砕流」も発生します。


火砕流とは、1000度近いマグマが時速100キロメートル以上の高速で流れ下り、街をまるごと一瞬にして焼き尽くす、きわめて危険な現象です。


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噴煙柱の内部に巻き上げられた軽石や火山灰が冷えることなく落下した場合に、巨大な雲の一団となって地上を這って流れるのです。



大量のマグマが噴出して大規模な火砕流が流れ出した場合、火口に巨大な穴が開くことがあります。


この穴を「カルデラ」といいます。


つまり、カルデラが形成されている場所は、過去にプリニー式噴火によって火砕流が発生したことがあるということを示しています。


1707年に起きた富士山の宝永噴火もこのプリニー式噴火でした。