南海トラフ地震警戒情報

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富士山の噴火によって火山灰が噴出すると被害は首都圏から日本全国、さらに世界にまで及んでしまう!

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異常気象をもたらす噴煙


大噴火が起こると、火山灰は噴煙となって高度3万メートルほどの上空まで上がります。


地上に出たマグマによって熱せられた空気が軽くなって持ち上がるのです。



このとき、柱のように立ち昇ったものを噴煙柱(ふんえんちゅう)といいます。



また、火山灰を上昇させる力はほかにもあります。


火口から出たマグマは、上に向けてジェットのように噴出するため、火山灰を空高く持ち上げることになります。



噴煙とともに上空に持ち上げられた火山灰は、対流圏を突き抜けて、地上約10キロメートルより上にある成層圏にまで達します。



1991年のピナトゥボ火山の噴火では、人工衛星「ひまわり」によって噴煙柱が成層圏へ入り込んだ様子が撮影されました。



その後、上昇する力がなくなり、それ以上昇れなくなった火山灰は横へ広がりだします。


これは「噴煙の傘」という現象で、一定の高度で停滞し、横に伸びた雲をつくります。


そして、この横に広がった傘の下で、火山灰が降るのです。



噴煙は、火山灰とともに火山ガスを含んでいます。


これが成層圏に達すると、火山ガス中の二酸化硫黄は大気中の水と反応して、直径1ミクロン以下のエアロゾルと呼ばれる微細な硫酸滴となって成層圏に拡散します。


これが太陽光エネルギーを吸収することにより、対流圏や地表の温度低下を招くのです。



大規模な火山噴火は、こうして全地球規模の異常気象をもたらします。



首都圏の火山灰被害は日本だけでなく世界にまで影響を及ぼす


火山灰の被害は、ハイテクノロジー社会にも打撃を与えます。


たとえば、富士山が噴火を起こすと、西風に乗った火山灰が降り積もる風下の東京湾周辺には、火力発電所がたくさん設置されています。



そのガスタービンの中に火山灰が入り込むと、発電設備が損傷する恐れがあります。


また、雨に濡れた火山灰が電線に付着すると、碍子(がいし)から漏電して停電に至ることがあります。


つまり、火山灰は首都圏の電力供給に大きな障害をもたらす可能性が高いのです。



一方で、細かい火山灰は浄水場に設置された「ろ過装置」にダメージを与え、水の供給が停止する恐れもあります。



このように、火山灰が大都市に降ることでライフラインに影響を及ぼすことが心配されるのです。



都市で生活する人々を取り巻くもののほとんどが、コンピューターで動いています。


上空から降ってくる火山灰には、細かな粒子がたくさん含まれています。


これらが電子機器やコンピューターの吸気口から吸い込まれると、静電気によって吸い付けられ、中に付着します。


そして、これらの細かい灰が機器類に誤作動を起こさせるのです。



1991年の長崎県・雲仙普賢岳の噴火では、地震を観測する機器につけられているコンピューターが火山灰によって実際に止まってしまいました。



コンピューターが機能しなくなると、通信や運輸、金融などをはじめとして多くの産業に大打撃を与えます。


そして、これらのホストコンピューターの大部分が首都圏にあるため、被害が日本だけではなく世界へと広がりかねないのです。



例えば、鹿児島では桜島が頻繁に噴火していますが、火山灰の影響によってたびたび鉄道の運行が止まっています。


新幹線などは、すべて電子制御されているため、5ミリメートルでも火山灰が積もれば運行はきわめて困難になります。


富士山の大噴火により、首都圏の交通が完全にストップしてしまうことも考えられるのです。


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わずか1cmで車は通行不可能になる


交通が完全にストップするということは、当然自動車の運転にも大きな影響を及ぼします。


火山灰が降り始めると昼間でも薄暗くなり、さらに細かい灰によって辺り一帯が曇り、急速に視界が悪くなります。



さらに火山灰が積もった道路を車が走ると、火山灰は舞い上がり、自動車の吸気口から吸い込まれます。


これがエンジンのフィルターを詰まらせ、道路には通行不能となった自動車が多数、立ち往生することになるのです。



基本的には、火山灰が道路上に1センチメートル積もると運転は不可能となります。


まず、ワイパーを使うとフロントガラスの表面が傷ついて、すりガラスのようになってしまいます。


だからといってウォッシャー液を頻繁にかけながら使用すると、水を含んだ火山灰はべっとりとフロントガラスにこびりつくのです。



さらにエアフィルターやオイルフィルターは、火山灰が詰まって機能が低下し、


道路上に薄く積もった火山灰はタイヤを滑らせ、スリップ事故を多発させます。



富士山の噴火により旅客と物流が止まる?


富士山噴火による影響が最も大きい乗り物と言えば「航空機」です。


富士山の周囲には、東日本と西日本を結ぶ航空路がひしめいています。



また、富士山の東には羽田空港成田空港があり、さらに横田、厚木、木更津、入間、百里といった自衛隊の基地がたくさんあります。



さらに富士山の東方には、外国航路も多く通っています。


これらの航路と空港が、火山灰によってすべて使用不可能となってしまうのです。



では、なぜ火山灰によって航空機が運行できなくなるのでしょうか?



火山灰は飛行機やヘリコプターや船舶のエンジンを止めてしまうのです。



上空を舞う火山灰が航空機のエンジンの吸気口から高温のエンジンの中に入り込みます。


火山灰は550度を超えると、軟らかくなりはじめるのですが、エンジンの燃焼室の温度は1000度にもなるため、火山灰は完全に溶けてしまいます。



つまり、火山灰は航空機のエンジンの中でマグマに戻るのです。



そして、マグマは燃焼室から出ると一気に冷やされます。


すると冷えたマグマは固まって岩石となり、燃焼ガスの噴射ノズルを塞いでいきます。


最終的に完全にふさがり、エンジンが停止するのです。



例えば1989年のアラスカ・リダウト火山の噴火では、実際に火山灰によってジェット機の4つのエンジンがすべて停止し、墜落しそうになったことがあります。



現在では、国際的な取り決めで火山灰の漂う領域は飛行してはいけないことになっています。


また、火山灰は常に人工衛星によって監視されており、そこに航空機が進入してしまわないように警告が出されるシステムもできています。



富士山からでる火山灰は、羽田空港と成田空港の両方に大きな影響を与え、首都圏の旅客と物流を担う両空港が長期間使えなくなる可能性が高いのです。