南海トラフ地震警戒情報

Twitterにて減災活動、情報発信を行っています。@T1ZEg2jynaj9lQ7


東京の地下に眠る可燃性ガスが大火災を引き起こす!再び東京の街は焼き尽くされるのか!?


f:id:tsukasa-fp:20190607044948j:plain



大火災を引き起こす石油・ガスタンク


2003年、十勝沖地震で起こった石油タンク火災では、苫小牧の石油タンクが黒煙を上げ、その後無残に変形していました。


震源地十勝沖から260キロ離れた苫小牧の石油タンクを長周期地震動が襲い、火災が発生しました。


長周期地震動でタンク内のナフサが揺られて、鉄製の浮き蓋が傾き、ナフサが漏れ出して、蓋と容器の摩擦による火花が引火して大火災となったのです。


火は黒煙を上げながら約2日間燃え続け、ナフサ貯蔵タンクは熱のため上部が大きく変形してやっと鎮火しました。



さらにひどかったのは、1964年の新潟地震です。


この地震では、市内4ヶ所の石油精製所、貯蔵所から引火し、石油タンクは12日間にわたって燃え続けました。


長周期地震動によるスロッシング現象、つまりゆっくりとした振動によりタンク内の浮き蓋とナフサの揺れが次第に大きくなり、蓋の上に漏れ出た事が出火の原因でした。



また、東京湾周辺の埋立地では、地震による液状化現象、地盤沈下などが起こる可能性が高いです。


耐震については、タンク本体の強度や地盤の問題ばかりでなく、タンクから出る無数の配管についても考えなければなりません。


特に接合部では大きな問題が生じる可能性があります。


現在のつなぎ手の部分は、数十センチから数メートル程度のずれには対応できる作りにはなっています。


しかし、地震の揺れに地盤沈下や液状化現象が重なることにより、それらの配管のつなぎ部分が外れたり、ずれが生じることは十分に考えられるのです。



東京には30ヶ所以上に大型石油タンクと大型ガスタンクがあり、さらに東京湾周辺を中心に、区内にもガソリンやナフサなどの引火性液体の貯蔵タンク、高圧ガス大型貯蔵タンク、さらに各種化学工場など、消防法で指定されている危険物を扱う大型施設が連なっています。



石油コンビナートは原料の原油を海外から輸入している関係から、ほとんどのタンク施設は海岸線に立地しています。


海岸線は軟弱地盤の箇所が多く、液状化現象も起こりやすいです。


さらに津波の被害もうけてしまいます。



十勝沖地震の石油コンビナートの調査では、105基のタンクのうち45基に地震による損傷があり、なかでも30基には大きな損傷や漏れが確認されました。



こうした石油などを貯蔵する500キロリットル以上の屋外タンクは、全国に1万3209基あります。


そのうち、耐震診断を受けていなかったり、受けても補強されず耐震性に問題のあるタンクは約60%以上にのぼります。


万が一、東海、東南海、南海地震が起これば、地震の揺れによりタンク火災が起こり、さらにそのを津波が襲い消火活動もままならないでしょう。



東京、川崎、横浜には、化学工場、石油・石炭製品の製造工場が合わせて600ヶ所近くあるのです。



広大な広場で3万4000人が犠牲に


関東大震災のとき、絶対安全と思われた広大な広場、本所被服廠跡に多くの人が避難しましたが、その大半の3万4000人という数の人が亡くなりました。


なにもない安全な広場でなぜこれだけの犠牲者が出たのでしょうか。


このとき、本所被服廠跡では火災烈風が起きたのです。




火災烈風とは、大規模火災のとき発生する炎の竜巻です。


ある特殊な地形の場所で、熱による上昇気流と横から吹きつける風によって生じ、炎が渦を巻き家や人を巻き込みながら移動していくのです。




一部で火災が起こると街全体を焼き尽くす


東京都の報告によると、地震と同時に区内全域に火の手が上がり、32万4000棟あまりの焼失棟数が出ると想定されています。


阪神淡路大震災以後、地下に大規模な消火用貯水タンクを作り火災に備えてはいますが、火の手はいっせいに上がり、道路は倒壊した建物や事故車などで溢れ、消防車も容易に動くことはできないでしょう。



関東大震災では、火事は延焼を広げ、複数の火事が一つとなって街全体を焼き尽くしました。



住宅密集地では倒壊した建物や火災により、避難場所への道もふさがれていることは間違いありません。


阪神淡路大震災でも、道幅8メートル以下の道路はほぼ通行困難となっていました。


さらに東京の古い住宅地に住む人の大半が高齢者です。


火災による犠牲者は数えきれないものになるでしょう。



東京の地下に眠る可燃性ガスの噴出


阪神淡路大震災では、水不足により消火活動に支障を来しました。


地震の揺れで水道管が壊れ、消火栓が機能しなかったのです。



こうした教訓から、神戸市では、市内の公園などに耐震性の防火水槽246基を整備し、河川からも取水できるポンプの設置も行いました。


さらに10トンタンク車、海水も利用できる大容量送水システム搭載車なども導入しています。



新潟県中越地震での火災は15件だったのに対し、阪神淡路大震災では294件にのぼり、火災で亡くなった人も多くいました。


新潟で火災が少なかったのは、日頃の防災訓練とガス漏れがなかったからだと考えられます。



阪神淡路大震災では、地中の鉄製のガス管が破壊され、漏れ出たガスに引火して爆発や大規模な火災に広がったところもあります。


この時の教訓から新潟県では、中越地震が発生する前にガス管をポリエチレン管に替えてあったのです。



阪神淡路大震災では、約86戸のガス供給が止まりました。


各家庭にガスを供給する低圧管に被害が多くみられました。


そのとき破損したのは鉄製の管で、ポリエチレン製の管は無傷だったのです。


ポリエチレン管は柔軟性があり、地震で道路に1メートルの段差が生じても壊れることはありませんでした。



2005年2月、東京都北区の温泉掘削現場で火事が発生しました。


火は24時間以上燃え続け、ようやく鎮火しました。


幸いケガ人は出ませんでしたが、この火事の注目すべき点は、現場付近の大気から通常濃度の約460倍のメタンガスを検出したことです。


深さ1500メートルの地下から、水と一緒にメタンガスが噴き出してきたのです。



東京の荒川河口付近は「東京ガス田」と呼ばれ、1972年まで商業的にガスの採集が行われていました。


つまり、東京の地下には大量の可燃性のガスが眠っているのです。


地震による地割れが発生し、その隙間からガスが噴出し、火事の火が引火すればそれこそ大惨事となります。


街をすべて焼き尽くした関東大震災も、もしかしたら地割れの隙間から噴出したガスが火災をより大きくしてしまった可能性も考えられるのです。


【都道府県別】首都直下地震の被害想定と関東大震災の被害想定。 - 南海トラフ地震警戒情報