南海トラフ地震警戒情報

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九州で超巨大噴火が起きると人口1000万人が一瞬にしてゼロになり、1億人以上の人々が生活を失う!



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火山内部を透視する技術


火山活動はときに巨大地震をはるかに超える甚大な被害を出すこともあります。


火山活動の多くは、地下のマグマ溜への新たなマグマの注入が誘発します。


そして、この現象が火山体周辺や地下に異常現象を引き起こします。



火山活動とマグマの活動の間に明瞭な因果関係がある場合が多く、したがって地震に比べると前兆現象の検知も比較的正確に行うことができます。



マグマが移動するときには、発砲現象が伴い、地盤の破壊が進行することが多いです。


このような現象は、低周波地震火山性地震といった特異な地震活動を誘発します。


そのため、火山体や周辺に展開した地震観測網のデータを解析するとマグマの動きをある程度監視することができるはずです。



また、マグマ溜まりや火道にマグマが入ると、火山体が膨張したり重力異常が起こることがあります。


このような変動は、傾斜計、GPS、重力計などを用いた観測で検知することが可能です。


一方で高温のマグマが上昇すると、電磁気火山ガス地下水などにも異常が見られることもあります。




現在では、東京大学地震研究所教授田中氏により、世界で初めて火山内部の透視ができる手法が開発されました。



宇宙船起源の「ミューオン」と呼ばれる放射線を観測して、あたかも火山の中を透視するかのような手法です。


これにより、火山内部のマグマの動きや噴火のメカニズムが新たに発見されたのです。



今後の地震予測や噴火予知に重要な役割を果たしてくれることは間違いないでしょう。



火山噴火はある程度予知が可能


火山噴火を防止することは原理的に不可能ですが、火山噴火の短気予知はある程度可能ではあります。


大規模な噴火が起こると被害がでる可能性は高いです。


ここでの最大の課題はやはり、いかに被害を軽減するかです。



また、火山周辺の土地利用を考える場合も、噴火による影響を考慮することが肝心です。


このような観点から、将来起こりうる火山災害の様相やその規模、そしてその影響の及ぶ範囲などを予測する試みが行われています。


いわゆる「ハザードマップ」と呼ばれるものです。



火山は数千年~1万年程度の間では、同じような性質の活動を繰り返す可能性が高いです。


したがって過去の火山活動の様相を詳しく解析することで、ある程度将来の活動についても情報を得ることができるのです。



事前避難で犠牲者ゼロ


2000年3月31日、北海道有珠山西山でマグマ水蒸気爆発が始まり、噴煙は高さ3500メートルにも及びました。


さらにいくつかの火口が洞爺湖温泉の近くに発生し、地殻変動による道路の損壊や降灰・噴石に加えて高温の泥流が周辺の街を襲いました。



この噴火は半年近くも続きましたが、幸いにも一人の犠牲者も出すことはありませんでした。


その理由の一つは、3月27日からの火山性地震や地殻変動などの噴火前兆現象の検知に基づき、29日には気象庁が緊急火山情報を発表したことにあります。


さらに、これを受けて周辺の市町では1万人以上の住民を噴火開始までに避難させていたのです。



このような迅速な避難を可能にしたのが、噴火5年前の防災マップの作成と、それに基づく避難手順の行政・住民への周知です。



ハザードマップでは山体崩壊は考慮されていない


ハザードマップで注意しなければいけないのが、「山体崩壊」の影響がほとんど考慮されていないということです。


山体崩壊は大規模な災害を引き起こす可能性が高く、また、津波を引き起こす危険性もあります。



しかも、日本列島の火山の多くは山体崩壊を過去に何度か起こしてきました。


例えば世界で最も均整のとれた容姿の「富士山」ですら、過去に幾度か山体崩壊が起こったことが地質調査によって確認されています。



最近では2900年前に、恐らく地震が引き金となって山体崩壊が起こり岩屑なだれとなって御殿場を襲いました。


当然、今後日本列島のどこかで、これ以上の山体崩壊が起こる可能性も十分に考えられるのです。



巨大噴火の跡


火山国である日本には、桜島火山のように絶えず噴煙を上げている火山もあります。


このような日常的な活動ではなく、一連の火山活動で1万トン以上の噴出物を放出するものを一般的に「噴火」と言います。



このような噴火が日本列島では、過去2000年の間に400回以上起きているというデータがあります。


これよりも古い時代については記録がないのですが、地層中に記録されている火山灰を調べることで、過去10万年間の日本列島における火山活動史を概観することができます。



1回の噴火による噴出量をみると、ほとんどの場合は10億トン未満、溶岩にすると0.4立方キロメートル未満です。



一方で頻度は通常の噴火に比べて著しく低くなります。


しかし、例えば桜島大正噴火や富士山宝永噴火など、10~100億トンもの溶岩・火山灰を噴出する「大規模噴火」も起こっています。


さらに、頻度は1%以下であるにも関わらず、日本列島における過去10万年間の火山噴出物の95%以上を占める「巨大噴火」では、たった一度の噴火でなんと100億トン以上ものマグマを噴出するのです。


溶岩に換算すると東京ドーム約5200杯、火山灰だと1万3000杯にも及ぶ容量です。




地質学的な情報が揃っている過去12万年について調べると、日本列島では21回の巨大噴火が起こっています。


このような巨大噴火では、地下に蓄えられていた多量のマグマが一気に放出されるために、地下に巨大な空洞ができることになります。



そして、その空洞は崩壊し、地表が陥没します。


こうしてできた巨大な陥没した跡を「カルデラ」と言います。


こうしたカルデラは日本列島には多数ありますが、これはカルデラを形成するような巨大噴火が幾度となく起こってきた証でもあるのです。



実際に噴火すると被害はどこまで及ぶのか?


巨大噴火では、火山から遠く離れた場所にも大量の降灰をもたらします。


火山噴出物の総量は、降灰面積とその厚さに比例します。


この関係を用いて、ある火山灰について偏西風の影響を考慮することで、日本列島で発生した巨大噴火それぞれに対して厚さ50㎝以上の降灰域を描くことができます。



つまり、それぞれの巨大噴火ごとの被害領域をある程度予測することができるのです。



これらの領域では、農作物は全滅し数十年間もの間回復しません。


また、木造家屋は倒壊し、交通機能は完全に麻痺、大規模停電による都市機能も完全麻痺に陥ってしまいます。


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さらに降灰以上に戦慄的な現象なのが「火砕流」です。


1991年に起きた雲仙普賢岳の火砕流では43名もの犠牲者を出しました。


この火砕流は成長しつつある溶岩ドームが崩壊して発生したものです。


この時の一連の活動で形成された火砕流・溶岩ドームの総量は約5億トンと見積もられています。


つまり、雲仙普賢岳の火砕流を起こした噴火はあくまで「通常の噴火」だったのです。




一方、巨大噴火に伴う火砕流はこれよりもはるかに強大かつ破局的なのです。


噴煙柱は、余りにも巨大になるとそれ自体が崩壊して、火山灰、軽石、火山ガス、空気からなる混合物が、時には時速100キロメートル以上もの速度で山体から四方八方へと火砕流をなして広がるのです。


しかもこの火砕流の温度は数百度を超えるのです。



一瞬にして2000人が犠牲に


火砕流災害として有名なものに西暦79年のイタリア、ヴェスヴィオ火山の噴火があります。


この噴火では、約30億トンの軽石・火山灰、それに火砕流を噴出しました。



高温の火砕流の襲来によって、古代都市として繁栄していたポンペイでは、一瞬にして2000人以上の人々が命を落としたのです。

日本ではさらに強大な火砕流が起きている


しかし、日本列島ではこれを遥かに上回る強大な火砕流が幾度となく発生しているのです。


今から2万8000年前に起きた噴火では、火砕流などの噴出物の総量が2兆トンと推定されています。


この時の超巨大噴火によって作られたのが直径20キロメートルにも及ぶ「姶良カルデラ」です。



さらに新しいものでは、約7300年前に起きた「鬼界アカホヤ超巨大噴火」があります。


この噴火では、数十センチもの降灰が九州の広い範囲に及び、また同時に発生した火砕流は海上を走り九州南部まで到達しました。



この時の地層は厚さ50センチメートルほどのオレンジ色の火山灰に覆われていました。


そして、その火山灰層の直上から発見された土器は、それ以前のものとは全く異なり、本州から伝来した別系統のものでした。


つまり、これからなにがわかるかと言うと、50センチメートルの降灰が1つの文明を消滅させたのです。



その「50センチメートルの降灰」をもたらす領域が先ほどの画像に示す範囲なのです。


どれほど恐ろしいことなのかが分かります。



一度の噴火で日本壊滅!?


仮に超巨大噴火が九州の中部で発生したとします。


すると被害はどのくらいの範囲に広がるのでしょうか。


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ここで起きる巨大噴火では、1日、2日のうちに日本列島全域に降灰が及び、北海道を除く地域では10センチメートル以上の火山灰が降り積もります。



この範囲に暮らす1億人以上の人々が一瞬にして日常生活を失うことになるのです。


浄水場の沈殿池の能力は限界に達し、給水は不可能となります。


雨が降ると水を含んだ火山灰の重さは約2倍にもなり、送電線の断線による電力喪失家屋の倒壊も起きます。


さらに交通機関は完全に麻痺農作物は全滅し、森林も壊滅的な打撃を食らいます。


数時間で1メートル以上の降灰がある地域には2400万人もの人々が、そして火砕流ですべて焼き尽くされる領域には1000万人以上の人口があるのです。


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