南海トラフ地震警戒情報

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火山の噴火は観測していればかなりの精度で予知ができる!

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日本のどの活火山でも突然噴火する危険がある!


日本は火山国ですが、実際に火山の噴火を見たことがある人はあまり多くはありません。


しかし噴火を1度でも経験した人は、一生忘れることがないくらい衝撃的な印象をもちます。


地鳴りをあげ、まさに目の前で火柱が立ち昇ったあと、真っ赤に燃えたマグマの巨大なカーテンが、自分の方にゆっくりと近づいてくるのです。



かつて火山は「活火山」、「休火山」、「死火山」の3つに分類されていました。


しかし現在では「休火山」や「死火山」という言葉は使われなくなっています。



活火山は、歴史上これまで何回も噴火してきたもので、これからも噴火しそうな山のことを示します。


富士山は日本を代表する活火山で、約300年前に大噴火しています。


1つの火山の寿命はだいたい数十万年です。


火山は過去1万年くらいは見ておかないと、将来噴火する可能性を判断できません。


そのため、気象庁は活火山の定義を「過去およそ1万年以内に噴火した火山、および現在活発な噴気活動のある火山」としています。


そして活火山を活動度に応じて3ランクに分けるようになりました。



「100年以内の頻繁に起きる活動」と「1万年以内の規模の大きな活動」をもとに、それぞれ点数をつけて総合的な判断が行われ、噴火の可能性の高い山から、Aランク、Bランク、Cランクに分けられました。


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Aランクは、桜島、伊豆大島、三宅島、浅間山、阿蘇山など13個あります。


短期的な活動がともに高く、たびたび大噴火を起こしている火山で、これらは常時観測されています。



Bランクは、富士山、箱根山、磐梯山、焼岳、霧島山など36個です。


過去に大きな噴火災害を起こしており、防災への配慮が必要な火山です。


火山活動の状況によって、常時観測の対象となっている火山と、そうでない火山の両方があります。



これ以外の活火山は、全てCランクになります。


伊豆諸島の御蔵島や利島などがそれにあたります。


ただしCランクといっても、日本に250個以上もある火山のなかから選ばれた活火山なので、噴火の危険性があることには変わりありません。


いずれも1万年以内に噴火した経歴をもつので、火山学的には「いつ噴火してもおかしくない火山」なのです。



一度噴火するとランクが上がる


火山活動の変化によって、こうした活火山のランク分けは数年程度の期間で変わる可能性があります。


たとえば、1991年の噴火で43名の犠牲者を出した雲仙・普賢岳は、噴火前に同じ採点をするとBランクとなります。


このときには火山灰や火砕流を出したため、Aランクになりました。


BランクやCランクでも、いったん噴火したらランクが上がる火山はたくさんあります。


こうした分類は10年くらいの経過を置いて見直すことになっています。



なぜ休火山と死火山を使わなくなったのか?


かつて中学や高校の理科の教科書では、火山は「活火山」、「休火山」、「死火山」の3つに分けられていました。


しかし、休火山と死火山という名称は気象庁の改訂により使われなくなりました。


結論を言うと、休火山だと考えられていた火山も、火山学的に見ればすべて活火山と考えた方がいいためです。


また、死火山というのはその言葉に問題がありました。


「将来決して噴火しない」という確実な証拠を示すのは科学的に不可能に近いためです。



例えば富士山は、従来の分類では休火山でした。


直近の噴火は江戸時代の1707年で、南東斜面にある宝永火口から大爆発しましたが、その後300年のあいだ、噴火していません。



人間の生活感覚では約10世代にわたる長い間休んでいたことになりますが、10万年にも及ぶ富士山の長い寿命からすれば、300年間はまばたきする程度の短い休止期にすぎません。


江戸時代よりさらに前の噴火は、1511年に起きています。


すなわち200年にわたる噴火の休止期間があったのです。


200年や300年という休みは、火山の活動を判断するものさしとしては、あまりにも短すぎます。


そのため、休火山だからといって安心はできないのです。



こうした事情から、気象庁や火山学者は、休火山と死火山という言葉を使わなくなったのです。


現在では「活火山」と「そうでない火山」という2つの分け方になっています。


すなわち、旧来の休火山のすべてと死火山の一部は、活火山ととらえたほうがよいのです。



噴火を予知することは可能


日本列島では、地震と噴火が頻繁に起きます。


地震の予知は非常に難しいのですが、噴火の予知はかなり精度が上がってきています。


地震活動と噴火活動には大きな違いがあります。



地震の場合は、一般的には1発目が最大で、その後は余震と呼ばれる揺れはあるものの、時間とともにほぼ一方的に減衰していきます。


これに対して噴火は、いったん始まると災害が拡大し、何年も続くことが多いのです。



噴火予知の最大の目的は、噴火が起きる前に人が危険区域外に避難できるようにして、人的被害と経済的被害を最小限に食い止めることにあります。


火山が現在どのような状態にあり、次に何が起きるかを予測するのが噴火予知です。


具体的には、噴火する「時期」や「場所」、その「規模」と「推移」、そして噴火の分類である「様式」などを予知します。


そのための情報は、火山の地下の状態を様々な手法で精密に観測することによって得られます。



火山の観測方法


火山性地震の観測


噴火とは、マグマが地下から地表へ噴き出すことです。


圧力の高まったマグマは、火山の下にあるマグマの通路を上昇します。


マグマが岩石をバリバリと割りながら通路を上がるときに、その岩石破壊などによって小さな地震が発生するのです。


つまり、噴火が近づくにつれ、地震の起きる場所は地下深くから浅い位置に移っていきます。



地殻変動の観測


火山では噴火にともなって、山自体が膨れたり縮んだりします。


地下にあるマグマが地下へ向かうときに、山体が膨張し、その後、火山性微動を発生したあと噴火が始まります。


そしてマグマが下へ戻るときに山体が収縮します。


このような動きをまとめて「地殻変動」といいます。



火山の示す膨縮はきわめてわずかですが、「傾斜計」と呼ばれる計器で精密な測定をしています。


水平距離10kmに対して1mmの上下動があったときにもその傾きを測定できる、きわめて精度の高い技術です。



火山の磁場の変化を測定


火山体の磁場の変化を測定する方法もあります。


これは、マグマが地上に近づくと岩石の磁力が弱まるという性質を使います。



磁石をある温度以上に加熱すると、鉄片を引きつける力が弱くなります。


この性質を利用して、岩石に記録された磁化の強さを定期的に測定すると、マグマが上昇したか下降したかがわかるのです。



火山ガスの変化で噴火を予知


マグマの中には二酸化硫黄や二酸化炭素、硫化水素などの火山ガスがわずかだけ溶けています。


ガス全体の放出量や個々のガスの相対的な比率を観測することで、火山の活動状態がわかるのです。




こうした火山観測では、噴火がまだ起きていないときの観測データももっていないと、正確な判断ができません。


例えば、風邪をひいたときに、平熱を知らないと正しい判断ができないのと同じです。


噴火予知は「噴火開始の予知」、「経過の予測」、「終息の判断」という3つのステージに分けられます。


噴火開始の予知はかなり可能になってきましたが、その後の経過の予測と終息の判断は非常に難しく、まだ手探り状態です。


地震活動と違って、噴火が始まってからが問題となるのです。


噴火の状況は時間とともに変化し、その噴火のピークがいつ来るのかを見極めなければならないからです。


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