南海トラフ地震警戒情報

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活断層による地震予測研究ー研究のすべてを変えた兵庫県南部地震

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活断層を用いて地震を予測する


地震の際に発生した地表のずれは、上下方向のずれの場合は段差や小規模な崖を作りだし、横ずれの場合は、川の流れや屋根筋にずれを作り出します。


地震は断層運動によって発生しますが、まったく新たな断層を作ってずれ動く例は非常に少ないです。


特に大きな地震であればあるほど、すでにある断層を利用してずれ動きます。


従って、断層が地震を経験するたびに、地表のずれが累積して、顕著な地形的な特徴を作り出すのです。



また、地表近くで新しい堆積物の地層が変形したり、断層として見られる場合は、比較的新しく動いたことがわかるため、こうした断層を「活断層」と呼びます。


活断層の定義としては、「数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層」のことです。


こうした活断層は主に地形学的な特徴を基にマッピングされて、1980年代には【日本の活断層】として出版されました。



専門的には、一回の地震でできた地表の断層については活断層とは呼ばず、「地表地震断層」という呼び方をします。


地震の後には、地滑りや液状化など、地震動の副次的な効果による亀裂も多数出現するため、本当に岩盤のずれからくる地表地震断層なのかどうか問題になるケースもあります。



また、地震の際にずれ動いて地震波を発生させ、地殻変動を引き起こす断層を「震源断層」といいます。


日本列島においては、内陸地震の震源断層は固着していて、地震を発生させません。


このため、将来地震を起こすかもしれない断層を特定することは難しいです。


そこで、過去の地震の痕跡である活断層の情報を用いて、発生する地震の特徴を予測する研究が続けられてきました。



地震は地震発生層で発生する


地震の大きさは、地震発生層中の断層の面積によって変化します。


面積の大きな地震、つまり規模の大きな地震になると、地震発生層全体を断ち切るような断層がずれ動きます。



断層を動かすには、岩石の重さが加わるため、地震発生層の下限付近で大きな力が必要となります。


そのため、大規模な地震の場合、断層の破壊開始点は地震発生層の下限の10数キロメートルであることが多いです。



こうした断層の破壊領域が地表まで達すると、地表に地震断層を生み出すことになります。


地表に出現した断層に沿ったずれは、断層の長さに比例して大きくなります。


日本列島の場合、断層に沿った最大のずれの量は、断層の長さの1万分の1程度である場合が多いです。


20キロメートルの断層であれば、2メートル程度のずれを作り出します。



日本列島の大陸地殻は石英や長石に富んだ岩石から構成されています。


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こうした岩石は、温度が350度を超えると水飴のように変形してしまうため、地震を起こすことができません。


地震を発生させることのできる地震発生層は、温度が350度を超えない、地下15キロメートルの深さまでとなります。


なお、地震発生層の下限は地下の温度によって決まるため、火山地帯ではもっと浅くなります。



1998年9月、岩手県で震度6弱を観測するマグニチュード6.1の地震が発生しました。


地震の規模は非常に大きいというほどではないにもかかわらず、地表に短い地震断層が現れました。


このあたりは火山地域のため温度が高く、地震発生層が薄かったためだと考えられています。


熊本地震の震源である、布田川断層も同様で、火山地域のため地震発生層は薄く、地表に断層が出やすい性質を持っていました。



海外で見られた地表地震断層


イランのような乾燥地域では、半分砂漠のような状態のため地表地震断層をよく見渡すことができます。


1997年にイラン北東部で発生したマグニチュード7.1の地震では、長さ120キロメートルにわたる右横ずれの地震断層が出現しました。
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台湾では、1999年に台湾中部の台中の東方でマグニチュード7.6の巨大地震が発生しました。


この地震で人々を驚かせたのは、震源域北西部の地表地震断層でした。


断層に沿ったずれの量は、10メートルにも及んだのです。
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写真をみると、右手側から地盤が左手側に動き、道路と左手の建物の間の低角度の逆断層によって道路が傾き、


停車していた自動車が建物と道路に挟まれている様子がうつされています。


この大地震による地震断層は各地で保存されており、中学校の校庭に出現した地震断層は、その発掘された断層の壁面も含め博物館として保存されています。



断層の活動履歴を調べる方法


1970年代末から、「トレンチ調査」と呼ばれる断層発掘調査が行われるようになりました。


断層が繰り返し動くという性質を使って、断層の発掘により、過去の断層の活動履歴について情報を得るための調査です。


掘った穴の壁面を観察することで、断層によって堆積層の変形や変位がどの地層まで及んでいるか読みとり、炭素同位体などを測定することによって年代を求め、断層の活動時期を求めます。


今では米粒よりも小さい試料から同位体比を求めることが可能になりました。



活断層の活動性については、平均変位速度で記述されます。


平均変位速度とは、河岸段丘面や火山灰層などを目印に、数万年間や数千年間で何ミリメートルのずれが生じたかを測るものです。



活断層と震源断層


大規模な断層はどのように形成されたのか?


断層は地図上では線で示されますが、実際は立体的な面になっています。


通常は長方形と仮定して考えます。


長方形の面が地表と交差する時は線で交わるため、地図では線で表現されます。


この線を「断層トレース」といいます。



岩石に力をかけて、断層がどのようにできるかを見てみると、まず最初に割れやすい領域に小さな割れ目がたくさんできます。


それらは最初は独立していますが、力がかかり続けると、割れ目が連結して大きくなります。


大規模な断層はこうしたプロセスを経て大きくなると考えられています。



M6.8になると地表に断層が現れる


地表近くまで断層が到達するためには、地震発生層を断ち切るような大規模な断層である必要があります。


断層の傾斜や地震発生層の厚さにもよりますが、概ねマグニチュード6.8になると地表に断層が現れると考えられています。


ただし、厚い堆積物に覆われた土地などの場合、マグニチュード7.0を超えても地表に明瞭な地震断層が出ない場合があります。


あるいは、地下の断層の広がりに比べて、地表にはごく短い断層しか現れない場合もあります。



震源断層は地震発生後じゃないと特定できない


では、それよりも深い部分の断層はどのような名称で呼ばれているのでしょうか?


地震の際にずれ動いて地震波を発生させ、地殻変動を引き起こす断層は「震源断層」と呼ばれています。



地震を多数の観測点で観測することにより、P波の方向などから、震源断層の形とメカニズムがわかります。


また、余震の観測を行うことで、震源分布がわかり、震源断層の広がりや傾きを知ることができます。



また、最近はGPSのほか、合成開口レーダーと呼ばれるレーダーを人工衛星に搭載し、レーダー波を使って解析することで震源域の地殻変動を面的に得られるようになっています。


こうしたデータを用いて、地下での断層面の方向や傾斜、すべり角などを求めることができます。


つまり、震源断層の実態は、地震が発生した後に観測を行わない限り特定できないのです。



震源断層がどこに、どのような姿勢で存在しているかということは、地震の揺れを推定する上で極めて重要です。


地震に伴う地表の揺れが起きるには、その場所の地下30メートル程度の地盤や、それよりも深い地層や岩盤など、多くの要素が必要となります。


ただし、大ざっぱに言うと、地震波は震源からの距離に応じて減衰するので、震源断層の傾斜によって大きな違いが出てきます。



震源断層と活断層は互いに関連して動く


震源断層と活断層はそれぞれ独立して動くのではなく、互いに関連して一つのシステムとして動きます。


震源断層は、地震の際にずれ動いて地震波を発生させ、地殻変動を引き起こします。


その影響で地表の断層も動き、その結果地表に地震断層が現れます。


それが累積して活断層として認識されます。


このように、震源断層と活断層はひとつのシステムをなしているのです。



しかし逆に、地震の痕跡として地表近くにあらわれた断層や、地表の「たわみ」といったものだけを根拠に震源断層の位置を想定しようとするのは非常に難しいです。


地表に厚い堆積層があると、震源断層の動きによって地層が力を受けて曲がりくねった部分だけが地表に出たり、


堆積層の中で断層の傾斜の方向が変わってしまったり、地下で褶曲はしていても地表までずれが届かない場合があり、正しく震源断層の様子を探ることができないからです。



震源断層の形状を推定することができれば、プレート境界からの応力が震源断層にどのように作用するかを知ることができます。


震源断層の位置や形を特定することは地震研究において非常に重要なテーマなのです。



活断層の常識を変えた地震


大きな揺れや被害をもたらす地震でも、地表近くまで断層が現れないケースもあります。


つまり、活断層の存在が確認されていない場所でも、大きな地震が起こる可能性があるのです。


その代表的な例が阪神・淡路大震災を引き起こした「兵庫県南部地震」です。



【兵庫県南部地震】
1995年1月17日午前5時46分発生
震源ー明石海峡付近
マグニチュード7.3
最大震度7


死者6434人
負傷者4万人以上
建物被害68万棟以上
被害総額約10兆円


この地震による犠牲者の数は、福井地震以降では最も大きなもので、国民や政府に大きな衝撃をあたえました。


六甲山地の山麓に活断層が存在していることは、多数の文献で明らかにされていたにもかかわらず、こうした知見は地域住民とは共有されていませんでした。


また、福井地震と同様、多数の被害を出した神戸の市街地では、明瞭な地表地震断層が現れず、伏在する断層の評価方法について課題を突き付けられました。



兵庫県南部地震から半年後の1995年7月、総理府の下部機関として地震調査研究推進本部が設置され、内陸地震も対象とした総合的な調査観測体制が新たに検討されることになりました。


この時の、地震災害に向き合う姿勢は刮目すべきもので、調査観測網の整備を柱とした各種の調査研究が進められるに至りました。


3本の柱といえるものが、GPS連続観測による地殻変動観測態勢の整備、地震観測網の整備、そして全国各地の活断層やプレート境界型地震の調査、研究です。



全国にGPSを整備


地震の前後ではプレートが急激に変動します。


その動きを上空の衛星を用いて観測するのがGPS連続観測施設です。


国土地理院が管理しており、設置された電子基準点の数は、1996年には716だったものが2015年には1482にまで増え、全国に約20キロメートル間隔で設置されています。


24時間連続で観測データを取得して基線解析を行っているため、地殻変動を連続的にとらえることが可能です。



この密度での観測は台湾で実施されていますが、日本のように全国に観測網を構築したのは世界初です。


2011年の東北地方太平洋沖地震が発生した際には、こうした稠密な観測の元で、この地震に伴う地殻変動が高密度の地殻変動データとして得られました。


このデータは沈み込み帯のプレートの性質について知るために極めて重要で、すでにいくつもの成果が世界中の研究者によって公表されています。



例えば2016年の熊本地震で4月16日に発生した地震については、震源域周辺の電子基準点で観測された4時間分のデータを解析した結果、震源に近い電子基準点「長陽」が南西方向に約97センチメートル変動し、上下方向に約23センチメートル隆起するなどの地殻変動が確認されました。


これらのデータから、地下の震源断層のモデルを推定したところ、断層面は想定されていた布田川断層とほぼ一致し、長さ27キロメートルの右横ずれ断層であることが分かっています。



地震を予測する機関「地震調査研究推進本部」


地震調査研究推進本部には地震調査委員会が設置されており、地震に関する観測、測量、調査または研究を行う関係行政機関や大学等の調査結果を収集、整理、分析し、これに基づいた総合的な評価を行っています。


発生した地震に関する評価以外に、評価のメインともいえるのが、主要な活断層で発生する地震や海溝型地震を対象に、地震の規模や一定期間内に地震が発生する確率を予測した「地震発生可能性の長期評価」です。



活断層評価分科会は、当初、活断層地域分科会の名で活動した後、北日本、中日本、西日本の3つに分かれて評価を進め、2005年1月に現在の名所となりました。


委員は地震学、地質学、地形学などの分野の専門家で構成されています。



評価の対象となったのは、日本列島に分布する多数の活断層の中から選択された110の主要な断層帯です。


評価項目は、断層帯の位置・形状の認定や活動履歴の推定、将来の地震発生確率の算出など、これまでに評価を公表した主要活断層帯についても、新たに重要な知見が得られた場合には、再評価を行っています。


かつて大陸は一つだけだった?日本列島形成のプロセス - 南海トラフ地震警戒情報

南海トラフ地震警戒情報管理人が実際に使用、推薦する「おススメの防災グッズ」 ↓↓↓

最近、災害が多発したことにより、皆さんの防災意識が高くなったのか、よく「防災グッズは具体的に何を買えばいいのか?」や、「南海さんのおススメの物があれば教えてください」などといったお問い合わせをTwitterのDMで頂くことが多くなりました。

この機会にいくつか紹介しておきたいと思います。

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