南海トラフ地震警戒情報

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熊本地震の本震は予測されていた?次に懸念されるのは日奈久断層帯

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区間が分かれた断層帯はすべてが一度にずれ動くこともある


2016年の熊本地震では、そのうちの断層帯の一つの区間がずれ動いたのをきっかけにほかの断層帯の区間も連動してずれ動いていきました。


それが地震の連鎖に繋がったのですが、具体的にどのようなメカニズムで地震が発生したのでしょうか。



地震発生から一夜明けた15日になると、震源分布についての情報が明らかになってきました。


震源となったのは、日奈久断層帯の高野ー白旗区間であると推測されました。


この日奈久断層帯は3つの区間に分けられています。


一つ目が14日の震源となった「高野ー白旗区間」で長さ約16キロメートルです。


二つ目が「日奈久区間」で長さ約40キロメートル、三つ目が「八代海区間」で長さ約30キロメートルです。



このように断層帯が複数の区間にわかれている場合、一度の地震ですべての区間がずれ動くこともあれば、一部の区間だけが動くこともあります。



地震調査研究推進本部の評価では、日奈久断層帯を震源とする地震の規模は、


高野ー白旗区間のみが動いた場合は最大でM6.8程度であると推測されていました。


また、他の区間も含めた全体が同時に活動した場合は最大M8.0の規模になる可能性があると推測されていました。


14日に発生した地震の規模はM6.5ですので、高野ー白旗区間のみがずれ動いたと考えられます。



日奈久断層帯は危険な状態?


高野ー白旗区間は、2つの断層帯の間にありました。


北側にある布田川断層帯も同じく3つの区間にわかれていて、全体の長さは約64キロメートルです。



活断層は、最近活動していないものほど動きやすいです。


この布田川断層帯の過去の最新活動時期は、約2万6000年前~約8100年前と推定されていました。


日奈久断層帯の高野ー白旗区間の最新活動時期は約1600年前以後~約1200年前以前とされています。


布田川断層帯は日奈久断層帯よりもかなり古く、最後に動いたときから長い時間が経過しており、動きやすい状況になっていた可能性があります。



つまり、高野ー白旗区間は、自分よりも動きやすい日奈久断層帯の日奈久区間と布田川断層帯の布田川区間という2つの断層に挟まれるように存在していたのです。


いわばこの2つの区間が割れるのを食い止めるストッパーのような役割を果たすべき断層であったのです。


しかし、運悪くそこが先にずれ動いたために、布田川断層帯が誘発されてずれ動いてしまったのです。


布田川断層帯の布田川区間は誘発されてしまいましたが、今回の熊本地震では日奈久断層帯の日奈久区間はその歪みを解放できませんでした。


つまり、熊本地震の一連の活動によって日奈久区間はさらに危険な状態となっていることが考えられるのです。


さらに、八代海区間は日奈久区間よりも発生確率が高く評価されており、日奈久断層帯は総合的にかなり危険な状態にあると言えるのです。



熊本地震の本震は前震発生時から懸念されていた


前述したように、前震と呼ばれる地震を引き起こした高野ー白旗区間は、布田川区間と日奈久区間に挟まれるように存在していました。


この2つの区間が割れるのを食い止める存在を果たしていた高野ー白旗区間が先に割れてしまったということは、日奈久区間、もしくは布田川断層帯を震源とする地震が発生するかもしれないということは十分に考えられていました。


また、地震調査研究推進本部の長期評価でも各断層帯や各区間が単独で活動する場合だけでなく、連動のリスクがあるということを指摘していました。



そして、もう一つ気になったのが、頻繁に起きていた余震活動でした。


ある断層帯やその一部の区間で地下の岩盤がずれ動き、地震が発生した場合、ずれ動きそうで動かなかった「ずれ残り」のような部分が存在します。


また、震源付近では、岩盤がずれ動いたことにより、岩盤内部での力のかかり方が変化し、新たな破壊が進行します。


余震はこうして発生すると考えられています。



最初の地震の翌日4月15日には、余震が頻繁に発生していました。


注目していたのは、その震源の位置でした。


多くは最初の地震の震源である高野ー白旗区間沿いに発生しているように見えたのですが、一部は、布田川の断層沿いで発生していたのです。


つまり布田川断層帯にまで破壊が進行していたということが考えられたのです。



そして、16日に懸念していた地震が実際に発生したのです。


地震の規模はマグニチュード7.3で、地殻変動のデータや調査によれば、地表に現れた断層は布田川断層帯沿いだけではなく、日奈久断層帯の高野ー白旗区間においても見られました。


つまり、16日の本震と呼ばれる地震には「高野ー白旗区間」の断層も関与していたのです。



14日の地震はマグニチュード6.5でした。


マグニチュードは1増えると地震の規模が32倍になるため、それより0.8多いというのとは、16日の地震は約16倍の規模の地震だったとみなすことができます。



益城町では、両方で震度7の地震を記録しました。


しかし、最初の地震では倒れなかった家屋の多くが2度目の地震では一瞬にして崩れてしまいました。


これは、最初の地震で弱った家屋が2回目の地震で倒れてしまったと思う人は多いと思います。


確かにそれが原因で倒れた家屋も多くあるかもしれませんが、大きな要因は「同じ震度7でも、2度目の地震の揺れの方がはるかに大きかった」ということです。


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