南海トラフ地震警戒情報

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南海トラフ巨大地震は20年以内には確実に発生する。具体的な発生時期はいつなのか?

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南海トラフ巨大地震の被害想定


3連動地震の震源域は、南海トラフ沿いに600キロメートルもの長さがあります。


これは東日本大震災を引き起こした震源域と同規模の巨大なものです。


しかも、最近、もう一つ西の震源域が連動する可能性があるという新しい研究結果が出ました。


1707年には、南海トラフとその南に続く琉球海溝との接続部で規模の大きな地震がありました。


つまり、南海地震の震源域のすぐ西に位置する日向灘も連動していたのです。



また、四国・近畿のはるか沖合で、南海トラフのすぐそばを震源とする地震が起きていたこともわかってきました。


これは、東海・東南海・南海地震の震源域のすぐ南側にあたり、巨大な津波が発生する場所でもあります。



したがって次回の巨大地震は、東海地震・東南海地震・南海地震の3連動地震に震源域がさらに2つ加わった連動地震となる恐れがでてきたのです。


この場合には、震源域の全長は750キロメートルに達し、これまでの想定を超えるマグニチュード9レベルの超巨大地震となる可能性があります。



東日本大震災では10万平方キロメートルだったのに対し、南海トラフ巨大地震の新しく想定された震源域の面積は11万平方キロメートルです。


こうした結果を踏まえて、最悪の場合の被害想定を国の中央防災会議は試算しました。


それによると、関東以西の都府県で最大32万人以上の人が死亡すると想定されています。



このうち津波による死者が7割を占めるとされています。


震源域が広がると、強い揺れだけでなく大津波も発生します。
例えば、コンピュータ・シミュレーションの結果では、最大30メートルを超える津波が発生するとされています。



各地の震度想定を見てみると、震度7が静岡県から宮崎県までの10県に及ぶ151市区町村、震度6強が21府県に及ぶ239市区町村と想定されています。


津波に関しては、高知県黒潮町と土佐清水市で最大34メートルと推計されています。
その結果、太平洋岸の8都県で高さ20メートル以上の津波が襲ってくるとしています。



また、経済的な被害は、最大で220兆以上とされ、東日本大震災の10倍を超える額となっています。


もし太平洋岸がこうした地震と津波に襲われた場合、建物や道路、電力などインフラ、ライフラインの被害は40都府県に及び、直接被害の総額は最大約170兆円に達するとされています。



こうした被害想定は東日本大震災のケースを参考にし、現在考えられうる最大規模のプレートのすべり量を想定して計算されました。



南海トラフ巨大地震が起きるのは何年後なのか?


南海トラフで起きる巨大地震の連動は、東日本大震災が誘発するものではなく、まったく独立で起きると考えられます。


南海トラフ沿いに起きた巨大地震の過去5回程度の記録を見ると、時間的な規則性があります。


そのため、他の地震とは関係なく、南海トラフ上のスケジュールにしたがって発生すると予測されているのです。



過去の経験則やシミュレーションの結果から、発生時期が導かれているのですが、最初に注目すべきは、南海地震が起きると地盤が規則的に上下する現象です。


南海地震の前後で土地の上下変動の大きさを調べてみると、一回の地震で大きく隆起するほど次の地震までの時間が長くなる、という規則性があるこということがわかりました。


これらを利用することで次に南海トラフ沿いでいつ地震が発生するのか、その時期を予想することができます。



リバウンド隆起量から次の発生時期を推測


高知県・室戸岬の北西にあつ室津港のデータを解析します。


地震前後の地盤の上下変位量を見ると、1707年の宝永地震では1.8メートル、1854年の地震では1.2メートル、1946年の地震では1.15メートル、それぞれ隆起したことがわかりました。


この結果、南海地震の後で室津港はゆっくりと地盤沈下が始まり、港は次第に深くなっていきます。


そして、次の南海地震が発生すると今度は大きく隆起します。


このため、港が浅くなって漁船が出入りできなくなります。


江戸時代からここで暮らす漁師たちはこうした現象を知っていて、港の水深を測る習慣があったのです。



これは海溝型地震による地盤沈下からの「リバウンド隆起」と呼ばれています。


1946年のリバウンド隆起量1.15メートルから、次に南海地震が起きるのは2035年頃であると推定されます。


このように、現代の地球科学者は、江戸時代の漁師による貴重な記録を、来るべき巨大地震の予測に活用しているのです。



活動期と静穏期の周期から発生時期を予測


次に、地震の活動期と静穏期の周期から、次の巨大地震の時期を推定する方法があります。


西日本では活動期と静穏期が交互にやってくることがわかっており、現在は活動期に入っています。



そこで、調べてみると南海地震発生の40年くらい前からと、発生後の10年くらいの間に、西日本では内陸の活断層が動き、地震発生数が多くなるので、それを利用して次に来る南海地震を予測するというものです。


まず、過去の活動期の地震の起こり方のパターンを統計学的に求め、それを最近の地震活動のデータにあてはめてみると、次の南海地震は2030年代後半になるという予測になりました。



地震活動の統計モデルから時期を予測


過去の地震の繰り返しを基にして、これまで観測された地震活動の統計モデルから次の南海地震が起こる時期を予測すると、2038年という結果になりました。


この2038年頃という年代は、前回の南海地震からの休止期間を考えても、まったく矛盾のない時期です。


前回の活動は1946年であり、前々回の1854年から92年の間隔で発生しました。
これは、南海地震が繰り返してきた単純平均の間隔が約110年であることから見れば少し短い間隔ですが、次も最短で起きると仮定すると、1946年に92年を加えると2038年となるのです。



巨大地震の発生時期を月日までのレベルで正確に予測することは、今の技術では不可能です。


これらは、あくまで過去のデータを総合判断して、2030年代には次の巨大地震が起きるだろうと予測しています。



起きるとわかっているからこそ備えることができる


歴史を振り返ると、東日本大震災と同じタイプの貞観地震の18年後に、南海トラフ沿いで仁和南海地震と呼ばれる超巨大地震が起きています。


こうした事実からも、多くの地震学者たちは、2040年までには確実に次の連動地震が起きると予想しています。



また、被災する地域が日本の産業や経済の中心であることを考えると、西日本大震災は東日本大震災よりも一桁大きな災害になるのです。


今回のように、発生時期が科学的に予測できる唯一の地震が「南海トラフ巨大地震」です。


こうした情報を活用して、必ずやってくる巨大地震にたいして、発生前に迅速な避難や対策をとれば、津波の死者の八割は減らすことができるという専門家の試算もあります。


南海トラフ巨大地震では、こうした地学の知識を活用した防災戦略が重要だと考えております。


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