南海トラフ地震警戒情報

自ら四国沿岸部へ移住し南海トラフ地震の観測、研究をしています。南海トラフをはじめ、その他の巨大地震などを潮位、地殻変動、マグマ、火山活動や静穏化現象などの様々な異常を総合判断し、警告します。 ※人的被害を減らすのが目的で、予言などではありません。


首都直下型地震発生後、1週間で52%の電力復旧は困難

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電源喪失の最悪のケース


首都直下型地震の被害は一都三県に及ぶと想定されています。


地震発生直後から電力を喪失し、1週間後に戻るのは全体の52%の想定となっています。


この1週間の間の復旧見通しや順番は明確にされていません。


これを最悪のケースを想定するならば、地震発生直後にすべての電力が喪失するということを想定しておくべきです。



100万キロワットを上回る大規模発電所をwebで確認すると、首都圏内に15ヶ所あります。


東京都に2ヶ所、千葉に5ヶ所、神奈川に5ヶ所、茨城に2ヶ所、そして福島に1ヶ所。
合計4200万キロワットの発電能力を持っています。


これら発電所の中には老朽化しているものも多く、定期点検や出力制御により、100%の発電能力を発揮しているわけではありません。



すべての発電所が海に面している


注目すべきなのは、首都圏の火力発電所はすべて燃料輸送や備蓄の観点から海に面しているということです。


基礎設計から地盤改良まで、設備を守るための設計・施工がなされていることは間違いありませんが、首都直下型地震の震源地によっては甚大な被害を受ける発電所が発生することは十分に考えられます。


仮に構造物本体に大きな損害を受けていなくても、発電するために必要なあらゆる設備に大きな損害を受ける可能性もあります。


震度7とそれに続く余震の影響を直接受けた場合、点検作業だけでも気の遠くなるような手順、作業、時間が必要となるが、損害があれば作業に必要な人、車両を準備し、遠くから部品を搬送してもらうなど、さらに気が遠くなる作業、時間が必要になります。



電送路の問題


発電所の多くは埋め立て地にあり、発電所からの電送路は主に鉄塔によるものと、地中埋設されている管路を経由するものがあります。


震度7の地震が発生した後、鉄塔の曲がりや歪み、傾きなどの状態も確認する必要があります。


また、通常であれば装置ごとに日々点検するものや月度で点検するものなどを計画し、それに必要な人数や部品が用意されます。


しかし、首都直下型地震が発生し、すべての設備を一度に点検する要に迫られた場合には、膨大な人や資材、機材が必要になります。


それを確保するために必要な交通網は、鉄道は不可能、道路も倒壊した建物や瓦礫、放置されたり、避難しようとする車による渋滞、さらに燃料の供給も見込めない中、どのように対処するのか考える必要があるのではないでしょうか。



復旧作業の困難さ


警視庁の計画では、主要国道や幹線道路は、首都直下型地震が発生した場合、災害支援物資搬送の主要ルートとなります。


首都圏で被災する3000万人に対して、けが人を含む人、食料、医薬品、応援者、必需品の輸送ルートになります。


そのルートのど真ん中で、マンホールを開けたり、道路を掘削したり、橋の裏に足場を築いて電線を繋ぐなどの作業は事実上かなり困難となることが予想できます。



電力の復旧作業は、地震発生から1日~3日の人命救助の重要な時間を経過した後からはじまります。


それも考えると、首都圏の電力が完全に喪失した場合、地震発生から1週間後に52%の電力が復旧したとすると「奇跡」としか言いようがありません。


つまり、私たちは、首都直下型地震が発生した場合、1週間以上完全な停電が発生することを考え、それに備えておく必要があるのです。