南海トラフ地震警戒情報

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和歌山県では高所が足りない?最も早く大きな津波被害を受ける地域

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和歌山県は紀伊半島にあり、内陸部のほとんどが霊場や参詣道のある紀伊山地で占められており、多くの住民は海沿いに暮らしています。


主要道路も鉄道も海に沿っており、電車に乗ると、短いトンネルを抜けるたびに小さな海辺の集落があります。


近畿地方で最も早く、最も大きな津波被害を受けると予想されるのが和歌山県なのです。



歴史的には、これまで100~150年周期でM8前後の海溝型地震を経験してきました。


1605年慶長地震
1707年宝永地震
1854年安政東海地震、安政南海地震
1944年昭和東南海地震
1946年昭和南海地震



潮岬から数キロのところに、「橋杭岩」と呼ばれる景勝地があります。


南の紀伊大島に向かって大小30余の岩が、まるで橋脚のごとく海中から突き出て並んだものです。


なかには長径7メートルを超えるものもあり、過去の津波に運ばれてきたのではないかという説があります。



和歌山県の「地震防災対策アクションプログラム」によると、東南海・南海地震が連動してM8.6の巨大地震となった場合、最悪のケースは冬の早朝で、全県で死者約5000人と予想されています。


冬の午後6時のケースでは、大規模な延焼火災によって、旧田辺市や旧串本町などで負傷者が多くでます。
建物の倒壊は、全県で8万5000~10万5000棟です。


揺れの強さは、田辺市、白浜町、みなべ町などで震度7、紀南から紀中の海岸沿いの多くが震度6強以上。
紀南の山地や紀北の低地でも震度6弱以上の揺れになると予測されています。


また津波は、串本町では地震発生から6分で第一波が到達、最大で8メートルの高さになります。


この串本町を中心に、白浜町、すさみ町、太地町、那智勝浦町など8市町33地区が津波到達まで10分余りしかない「津波避難困難地区」とされています。



内閣府発表の南海トラフ巨大地震の最悪の想定では、さらに被害は大きく、津波の高さはすさみ町で20メートル御坊市で16メートル串本町18メートル和歌山市でも8メートルと予想されています。


死者の数は最大8万人、全壊家屋は19万棟まで膨れ上がります。



交通施設は、山地を走る道路の多くが被害を受け、低い海岸部が軒並み浸水します。
海岸を走る国道42号線も、各所で通行できなくなり、鉄道も津波による路線の破壊が考えられます。


県内の至るところで町同士をつなぐルートが閉ざされ、多くの町が陸の孤島と化してしまいます。
山地の中にある集落も土砂崩れにより孤立してしまう可能性があります。



また、ターミナルなどの建築物は1981年以降の現行耐震基準に基づいているため、天井からの落下やガラスの破損、壁の剥離などはあっても、建物そのものの倒壊はないと考えられます。


和歌山県の沿岸地域には、複数の津波避難タワーが設置されています。


津波からの避難だけを目的にした鉄筋構造物で、高さは5~10メートルで100人程度が避難できるようになっています。


しかし串本地区の商業施設が密集する中心市街地では、避難可能なビルは数カ所しかなく、津波避難タワーの数は極端に少ないです。


このままでは、津波到達まで2~3分で3000人以上が避難困難となる可能性があります。


さらに向かいの紀伊大島の漁港は、高台はあるもののビルは一つもありません。