南海トラフ地震警戒情報

自ら四国沿岸部へ移住し南海トラフ地震の観測、研究をしています。南海トラフをはじめ、その他の巨大地震などを潮位、地殻変動、マグマ、火山活動や静穏化現象などの様々な異常を総合判断し、警告します。 ※人的被害を減らすのが目的で、予言などではありません。


南海トラフ巨大地震が発生すると静岡県ではどのような被害が生じるのか

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東名高速道路は完全に麻痺してしまう


1944年に東海地方を襲った昭和東南海地震は、太平洋戦争の最中に起こったため、軍の統制により大きく報道されませんでした。


この地震では、三重県、愛知県、静岡県で家屋の全壊が約26000戸死者1200人以上負傷者2800人以上の被害が出たと推定されています。


静岡県では過去に、1703年元禄地震1707年宝永地震1854年安政東海地震、そして1944年の昭和東南海地震と、いずれもM8前後の巨大地震を経験してきました。


元禄地震ー死者570人余
宝永地震ー死者11人
安政東海地震ー死者122人
昭和東南海地震ー死者295人



最も津波の危険性が高いといわれるのは静岡市の蒲原で、海と山の間の幅500メートルのスペースに、東名高速道路と東海道新幹線が走っているため、巨大津波が襲えばこの二つが同時に使えなくなる可能性が高いです。


2009年に起きたM6.5の静岡県沖地震でさえ、東名高速道路が5日間通行止めになりました。


巨大地震でこうした被害が続発すれば、日本の大動脈はまさに麻痺状態となってしまいます。



南海トラフ巨大地震が発生したら


静岡県では、東海地震が発生した場合、想定では最大10メートルの津波がやってくるまで、5分の時間しかありません。


南海トラフ巨大地震の想定では、静岡市清水区や焼津市でわずか2分です。


この場合、浜岡原発のある御前崎で19メートル、下田市で33メートル、浜松市で16メートル、静岡市で13メートルの津波が襲うと想定されています。


被害想定は、県内だけで死者10万人を超えるとされています。


海水浴客、観光客を襲う津波


また夏場になると、海岸は万単位の海水浴客であふれます。


伊豆半島には温泉だけでなく、白浜や外浦、大瀬といった海水浴場もあり、季節を問わず観光客でにぎわう場所です。


ここでも最大5メートルの津波がやってくると予想されていますので、当然大きな被害がでると考えられます。


静岡県に集中する大手企業


県西部の浜松市には、スズキ自動車やヤマハ、本田技研、浜松ホトニクスなどの本社や工場があります。


オートバイと楽器の生産で有名で、特にピアノについてはヤマハ、河合楽器、ローランドと三大メーカーが集中しており、国内シェア100%を占めています。


スズキ自動車は2011年に東日本大震災を経験し、津波や原発被害のリスクを回避するため、930億円をかけて市北部の標高80メートルにある工業団地への移転を発表しました。



津波は第一波が襲ってきた後も第二波、第三波がくる可能性があります。
また、第一波が最大とは限りません。


そのため地震発生から丸一日は警戒しておいたほうがいいです。



福島のような原発事故はあるのか


静岡は富士山を境に東側を東京電力、西側を中部電力が管轄しています。


この中部電力の原子力発電所が、御前崎にある浜岡原発です。


浜岡原発は東海地震の想定震源域に立地しており、また首都圏までの距離は直線で180キロと、福島第一原発よりも東京に近いです。


これまで何度も地震、津波の危険性を指摘され、中部電力は全国の原発の中でも最も高いレベルで耐震補強を行ってきました。


しかし、東日本大震災を受けて2011年5月、政府の要請ですべての原子炉を停止しました。


そして津波対策として高さ18メートルの防波壁を建設していましたが、それを4メートルかさ上げして、高さ22メートルの防波壁を建設することになりました。


また、全電源喪失によって原子炉冷却に失敗した深刻な事故を踏まえ、予備電源の追加配備も行われました。



さらに耐震設計においても、800億円をかけて大規模な補強工事を行い、1000ガルまでの耐震性を持たせています。


東日本大震災ー福島第一原発付近550ガル
阪神淡路大震災ー820ガル